2016年3月14日月曜日

次は「アウターライズ地震」に警戒

 東日本大震災から11日で5年。マグニチュード(M)9・0の東北地方太平洋沖地震の爪痕は各地に残っていて、復興にはまだ遠い。

 だが、地球物理学者としては、あの地震だけですべてが終わったとは思えない。
 1896(明治29)年に起きた明治三陸地震は、津波などで大被害をもたらした。典型的な海溝型
の地震だった。

 だが、それだけではすまなかった。人々が明治三陸地震の惨禍から立ち直り、地震のことを忘れかけた約40年後、今度は昭和三陸地震が起きて、また大きな損害を被ってしまったのである。

 時は1933(昭和8)年3月3日。ひな祭りの日だった。今からちょうど83年前になる。

 じつは、地震の揺れそのものは明治三陸地震よりはずっと弱かった。しかし、地震の揺れが大きくはないというので油断していた人々を襲った津波は、明治三陸地震なみの大きさだった。

 この昭和三陸地震は「アウターライズ地震」。よくある海溝型地震ではなくて、太平洋プレートそのものが割れてしまった地震だった。

 アウターライズ地震は、いわゆる海溝型地震と「組」になって起きる。

 海溝型地震は、太平洋プレートが北米プレートの下に毎年潜り続けることによって、2つのプレートの境界が耐えられなくなって滑り、地震を起こす。

 ところが、この海溝型地震が起きて境界が数メートル滑ったことによって、北米プレートが太平洋プレートの上に、その分だけのし上がることになる。つまり、北米プレートという重いものが太平洋プレートの上に乗っかったことになる。

そして、この重さに耐えられなくなった太平洋プレートがいずれ割れる、それがアウターライズ地震なのである。

続きは
http://www.zakzak.co.jp/society/domestic/news/20160311/dms1603110830009-n1.htm


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